朋友会「七夕会」   京劇への招待     2016年6月5日

                           朋友会会長 村本 敏

今年もまもなく朋友会行事「七夕会」を迎えます。   

今回は、67年の歴史をもつ京劇倶楽部「東京票房」をお招きして京劇を楽しむことにします。京劇についてのレクチャーあり、公演あり、ワークショップありの多様な企画を用意しました。 京劇ファンだけでなく、初心の方々にもきっと満足いただける内容だと確信しています。 得難い機会のため、今年は会員だけでなく、つながりのある旧会員や地域の中国語学習者にも呼びかけます。途中、昼食(千円相当)を挟みます。                                  先着100名限定ですので、どうかお早めに!

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日   時:  7月 17日(日曜日)     10時30分〜15時

場   所:  草加市立勤労福祉会館1階ホール(旭町6-13-20、新田駅約5分

☘ ☘ ☘ ☘ ☘ ☘ ☘ ☘ プログラム ☘ ☘ ☘ ☘ ☘ ☘ ☘ ☘

 10時30分 開場

 11時    講演「京劇のてほどき」 山下輝彦慶応大学名誉教授

           元NHK中国語講師、『まるごと京劇編』(アルク)ほか、多数の中国語学習書の著者

 12時    昼食(および交流)

 12時30分 東京票房京劇公演(中国語と日本語字幕あり)

          《釣金亀》 母親役:徐利、息子役:王新徳

          《巡営》  化粧演唱、小生役:楊映輝

          《遊龍戯鳳》 正徳皇帝役:劉育民、李鳳姐役:呉敏

伴奏:山下輝彦(鼓師)、趙昕(京胡)、神山志郎(京二胡、月琴)、王新徳(京二胡)、 滕放(月琴)、于播(大鑼)、黄鑫洋(小鑼)、李志紅(鐃鈸「シンバル」)

化粧:張桂琴(新潮劇団京劇女優)

京劇講演手本:黄鑫洋(京劇女優)

字幕放映:孫達            *裏面にあら筋の紹介があります

 13時45分 ワークショップ(希望者実演参加)

        1)台詞、歌唱 2)楽器 3)衣装、しぐさ

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参加申込書(締め切り6月19日)

<会 員>  500円            班  氏名                           

<会員外> 1000円  氏名               

               連絡先(電話またはメールアドレスなど)                            

                          あらすじ

釣金亀:宋の時代、康という女性が張家に嫁いだが、若くして夫を亡くし、二人の息子が残された。長男の張宣は結婚し、数年前に科挙の試験を受けるために、都にのぼったまま音信不通。次男の張義と母子ふたりでつつましく暮らしていた。

   張義は毎日川で魚を釣り、それを売って母親を養っていたが、ある日、「黄金の亀」をつりあげた。この亀は宝ものであり、その糞は黄金になると伝えられていた。母親は、もうこれで貧乏暮らしをしなくてすむ、と喜んだ。そこに、兄張宣が科挙に合格し、嫁を伴って任地に赴任したという話が伝えられた。母親はそれを聞くと、悲憤しながら張義に「これからはお前だけが頼りだ、お前に養ってもらうよ」と言った。

   張義は「お母さんは今まで、兄貴ばかりかわいがってきた。兄貴が養わないなら、これから自分も養わない」と冗談を言った。母は失望し、張義に中国の昔の孝行息子の話をして、親不孝者は罰が当たると教えた。張義も自分の話は冗談だと母親に明かし、母親を慰め、親不孝の兄に会って決着をつけると言った。その後、張義は兄を探し出すが、金の亀を欲しがる兄嫁に殺される。母親は張義を探しまわり、張宣から病死したことを知らされるが、信じない。夜、張義が母親の夢枕に現れ、自分が兄嫁に殺されたことを告げ、名裁判官の包拯訴えるように頼む。結局、兄嫁は死刑に処され、張宣は官職を失う。包拯は金亀を川に戻し、母親に500両の銀子を与える。                  

巡営:北宋時代、楊家の将軍が軍隊を率いていたが、北の敵国からの侵入を防ぐ為に楊家の若い少年楊宗保を夜の巡回にあたらせ敵からの侵入を防いだ。           

游龍戯鳳:明代の正徳皇帝は私服で民間を訪ねることを好のむ。ある日、軍官を装って出かけ、山西省の大同という所に立ち寄り、梅龍鎮にある李龍の旅籠に投宿した。その夜、店主李龍が夜警のために外出し、店の仕事をその妹李鳳姐に委せた。鳳姐は若くて美しいので、正徳皇帝は恋心が芽生え、わざわざかの女に話かけ、からかった。鳳姐は彼を軍官と思って奉仕したが、ついに皇帝は彼女に手を出した。鳳姐は恥ずかしくて自分の寝室に逃げこんだが、なおも追いかけて来たので、人を呼ぼうとしたとき、皇帝は中に着こんだ龍装を見せて、真実の身分を明らかにする。鳳姐は驚きかつ喜んで、即座に跪いて称号を授けてほしいと頼んだ。正徳は心よく「遊戯宮妃」の位を与えた。皇帝は龍と称され、鳳姐の名前には鳳があるので、正徳皇帝のこの巡回を「遊龍戯鳳」という。